今日は瓦の片付けと、半端になっていたシートの張り直しをすることになった。
ぼろぼろになってしまった屋根の上に登る。
怪我の状態が良くなってきた父も一緒に作業をしたが、いつまた落ちるのではと冷や冷やものだった。結局、落ちはしなかったので良かったが。
それにしても天気が良く、日光浴日和だった。
屋根の上に寝転がってみると、そのまま眠ってしまいそうなほどに気持ちが良い。
午前中は殆ど屋根の上の片付けと補修に費やした。
昼食後、ドラマが放送されていた。母の大好きな科〇研の女。
震災後にそれ関連の報道番組以外のものが放送されているのは初めて見た。母が喜んで食い入るように見ていた。
ドラマが終わる頃、母の友人が来た。
頻繁に家に来ていた人だったが、被災後に会うのは初めてだ。
レトルト食品を幾らか分けてくれた。ありがたい。
こんな時に何だが……飲み屋をやっているのに料理が壊滅的に不味いという天然記念物的な人なので、手料理とかでなくて良かったと思う。本当に。
午後からは、部屋の片付けの続きをした。
家具の配置をあらかた終え、ようやく脳内の欲望を激しく投影した空間を、わたしは作り上げたのだ。
ロフトベッドとこたつが融合した夢の空間をっ!!
例え何かの拍子に眠くなっても、オンラインゲーム中に寝てしまっても、わたしはきちんとベッドで寝ていることになるのだ。
これで誰にも文句は言わせない。ふふふ……
夜、わたしの地区は水道管ばかりでなく下水管も酷くやられているので、水の復旧には時間がかかるという話を聞いた。
井戸水とて無限ではないので不安が降りたが、悲観しても仕方が無い。
また、その水不足の影響と機材がやられていることから、今年は田んぼが作れないかもしれない、という話もあった。
わたしの実家は農家で主に果樹を栽培しているが、食べる分と少し売る分の米も作っている。
作れなくなったからと言って潰れそうな農協から援助があるとも思えない。
農家に死ねということか、という母の発言が心に残った。
寝る前、顔を中心に肌がぴりぴりと痛んだ。
屋根の片付けのため長時間日光に当たったせいだ。そういえば紫外線に弱いことを失念していた。
それにしても、まだ片付けが済んだとは言えないけれど、久し振りに過ごす自分の部屋は本当に落ち着く。
ここも日常が戻ったとは言えないけれど、避難を余儀なくされている人にも早く以前の生活が戻るよう、祈る。