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本家サイト「Queen of the Night」の更新情報や日々の戯言・ゲームプレイ記などを連ねる闇鍋的な場所です。
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2024/11/23 (Sat)

 早朝、目が覚める。
 昨夜は身体を動かして疲れていた所為か、比較的良く眠ることが出来た。大き目の余震が来る度に、目を覚ましてはいたが。

 会社のことが気になったが、相変わらず携帯は繋がらないし、家の電話も断線中で連絡がつかない。
 ガソリンも緊急車両のみという話であるし、道路と燃料の残りの状況を見て、様子を見に行くのを止めた。
 万が一休みであったら無駄足であるし、燃料的にも時間的にも洒落にならない。
 それにまさか、こんな状況でかつカレンダー上は(昨日もだが)休みであるのに、稼働などしていまい。と、思い込んで。

 ぼちぼち、昨日の片付けの続きを始めることにする。
 まずは仏壇の置いてある部屋。
 道具が幾らか壊れてしまったが、何とか綺麗に出来たと思う。外れてしまっていたご先祖様の遺影も元に戻した。一枚だけ、額がガラスごと砕けてしまった遺影があったが、落ち着かないと額を買いに行くことも出来まい。
 次に、妹の部屋。
 電子ピアノが置いてあるのだが、見事に妹がいつも寝ている場所へ倒れていた。
 自分の部屋を見た時も思ったが、本当に、地震が深夜に起こらなくて良かったと思う。冗談のように甚大な被害を引き起こした今回の災害だけれど、万が一深夜に起こっていたとすれば、今報じられている被害どころの話では無かっただろうから。

 給水車がそう遠くない場所に来るという情報を得た。
 これで、飲み水は何とか確保できる……のかも知れないが、ひとりあたりの量に制限があるらしいので楽観視は出来ない。

 午前中のうちに妹の部屋の片づけもあらかた終えたので、午後はゆっくり買い物へ出掛けた。
 昨日も行ってみたホームセンター兼スーパーへ。
 到着すると、なんだか冗談のような長い行列が出来ている。
 会計を待つ人の列らしい。恐らく100mくらいはあり、最後尾の人はプラカードを持っていた。
 商品自体は昨日と同じ場所、外に陳列されている。昨日よりも早い時間に来た甲斐があったようで、燻製の肉類や牛乳なども少し買うことが出来た。
 次にいつ買えるか判らないので、猫のドライフードも購入する。
 会計に並んでから帰るまでに、一時間以上掛かった。寒空の下で一時間も棒立ちは正直しんどい……

 祖父の弟夫婦に頼まれていた、ご飯に混ぜ込む食品(水があまり綺麗ではないので、ほとんど味を誤魔化すためのもの)も買うことができたので、帰りがけに譲りに行く。
 代わりにと、カセットコンロのガスを譲ってもらった。残り1本となっていたので、ありがたい。

 帰宅後、少しでも、と、自分の部屋の混沌を取り除く作業へと取り掛かった。
 棚を直し、畳が少し見え始めた辺りで力尽きてしまったが。
 避難場所の小屋へ戻ると、夕飯の準備をしながら、母と妹が何やら白熱した言い合いをしていた。
 何かと思えば同じ意味を持つが言い方の違う単語を巡って意見が喰い違っていたとかどうとか……要するにしりとりバトルを繰り広げていたらしい。
 逞しいことで何よりだ。
 だが母よ、その単語は口に出したらアウトだ。

 夕飯は、久し振りに父も揃っての食事だった。
 父から、原発の近くから避難してきた人を受け入れ始めたという話を聞く。
 原発近隣に避難指示も出ているようだし、危険な状態なのだろうか……不安ではある。

 夜も更けて、そろそろ寝ようかと思っていた頃。
 少し片付けた母屋の方で休憩していた家族から、電話回線が繋がったという話を聞く。
 被災当日、オンライン関係は掲示板へ生存報告の書き込みをしたきり携帯の方でも繋がらなくなってしまっていたので、改めて状況だけでも連絡しておきたかった。
 パソコンの机の周囲は少しだけ片付けていたので、デスクトップパソコンを起動する。問題なく接続することが出来、ほっとした。
「繋ぐ時間が無い」のと「繋がらない」のでは、安心感が酷く違う。
 少し、インターネットで流れる情報を集めてから、オンラインの友人達へ状況報告する。
 最初の生存報告以降、何人かが安否報告の書き込みをしてくれていた。また、福島在住のわたしを心配してくれる声も。ありがたい話だった。
 こういうささやかな声が、落ち込んでいくばかりの気持ちを持ちあげてくれると思う。

 折角なのでもう少し情報収集などもしたかったが、部屋の中が未だ滅茶苦茶なうえに寒いので、書き込みをした後すぐに避難場所へと戻ることにした。

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